モラルハラスメント

モラルハラスメントとは?

「セクハラ」、「パワハラ」は既に一般的になっていますが、最近「モラハラ」(モラルハラスメント)という言葉を耳にされることも多いのではないでしょうか。

モラルハラスメントとは、簡単にいうと、精神的な暴力を使った支配といえると思います。

モラルハラスメントの加害者は、最初のうちは言葉以外の態度や行動で被害者の言動をそれとなく非難し、徐々に自分の思い通りに支配していきます。

そこで被害者が自分を取り戻そうと抵抗すると、いよいよ精神的な暴力をふるいはじめます。

この暴力は、中傷・無視・冷たいまなざし・罵倒などの精神的暴力であり、被害者に責任を押し付けるような巧妙なやり方で行われます。

例えば、「おまえが悪い」「何故できないんだ」などと怒鳴る、あざ笑う、無視する、ため息をつくなどの行為を繰り返し行うことによって、被害者を追い詰めていくのです。

モラルハラスメントの継続により被害者は自尊心を破壊され、罪悪感を持つようになり、支配から逃れる意思を失うようになります。ついには精神的、肉体的に不調を訴えることなります。

したがって、このような関係があれば、夫婦間、恋人間の関係だけでなく、職場でもモラルハラスメントは存在することになります。

少し前までは私たち弁護士も、これらの嫌がらせを「言葉のDV」としてDVの一つの類型として理解していましたが、最近はモラルハラスメントという別の類型の離婚原因として理解するようになりました。

モラルハラスメントの特徴

モラルハラスメントは、マインドコントロールと似た性質があるために、被害者が自分が被害者であることに気づいていないケースが多いという特徴があります。

モラルハラスメントの被害者は、几帳面で、他者への配慮を働かせ、責任感が強い人が多いと言われており、加害者から日常的に嫌がらせを繰り返し受けることにより、「自分が悪い」「自分さえ我慢すればいい」などと思い込まされていることも多いようです。

周りの人がみんなおかしいと思っているのに、被害者本人だけが自分が被害者であることに気づいていないということよくあります。

このような場合、まず第三者が話しを聞いてあげて、まず自分がモラルハラスメントの被害者であることを気づかせることが必要になります。

モラルハラスメントの立証

モラルハラスメントは、調停や訴訟における立証の面でも困難な問題があります。

例えば、DVの場合は診断書や写真で被害を比較的容易に立証できるのに対し、モラルハラスメントの場合はそのような形で立証することは困難です。

録音テープなどがあれば勿論いいですが、そのような証拠がない場合も、何月何日に、どのようなことを言われた、あるいはされた、そのときどんな気持ちだったか等を詳しく日記帳や家計簿の備考欄等にメモしていただいていれば、立証することができる場合もあります。

いずれにしても、早急に弁護士に相談いただく必要があります。

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林太郎

林太郎

弁護士 林 太郎(はやしたろう)
三河事務所 常駐
【主に従事してきた分野】
借金問題(債務整理・破産・個人再生・過払金返還請求)、離婚問題、相続問題、交通事故問題、投資被害問題、刑事事件
現在、研究会に入って名誉毀損・プライバシーの勉強もしています。
【ひと言】
何でも気軽に相談できる身近な弁護士でありたいと思っています。